『竜門雑誌』 第259号 (1909.12) p.40-49
△デムバー市の歓迎(デムバー十一月十五日発電)
十四日は五千尺の高原を過ぎて初雪を観、其夜デムバーに着し、日本人会の演説会に臨む、十五日は州庁に於て知事シヤフロス氏のレセプシヨンあり、後市役所、消防所、マニユアル・ツレーニング・コスト学校等を訪ひ、運輸倶楽部に於て午餐の饗応を享け、夫れより瓦斯・電気等の工場、貧児養育院・基督教青年会等を訪ひ、夜はブラウン・パレース旅館に於て晩餐会あり、席上知事・町長・スピーア氏等の歓迎の辞、団長及神田男の答辞あり、同夜直にソルト・レーキに向ふ、明朝はロツキー山を越ゆる筈、尚ほ今夜中野・加藤 [・] 南・渡瀬・野田・本田の諸氏、分遣隊としてカルフオルニアに向へり、ロスアンゼルスにて再会の予定なり」
(『渋沢栄一伝記資料』第32巻p.321-322掲載)