「渡米実業団」日録

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 今から約100年前の1909(明治42)年、東京・大阪など6大都市の商業会議所を中心とした民間人51名が3ヶ月間にわたりアメリカ合衆国の主要都市を訪問し、民間の立場から、日本とアメリカの経済界を繋ぐパイプづくりに大きく貢献しました。
 この日録では「渡米実業団」(Honorary Commercial Commissioners of Japan to the United States of America)と呼ばれた日本初の大型ビジネスミッションの日々の出来事を、『渋沢栄一伝記資料』に再録された資料等で追いながら、過去に遡る形で掲載しています。

インディアナポリス

 1909(明治42)年11月20日(土) 日本での報道「渡米実業団消息」(東京経済雑誌)

『東京経済雑誌』 第60巻第1517号 (1909.11.20) p.964-965 ○渡米実業団消息 本月八日インデアナポリスに入りたる我渡米実業団は、十日聖路易に着、各方面の歓迎会に臨み、又各種の銀行・商店及工場を参観し、十一日夜半カンサス市に向ひ、十三日同市着、市…

 1909(明治42)年11月9日(火) 日本への発電「特に熱誠なる歓迎」(竜門雑誌)

『竜門雑誌』 第258号 (1909.11) p.46-47 △特に熱誠なる歓迎(インデイヤナポリス十一月九日発電) 我実業家は八日ルークウード陶器製造所を始め、各種工場・公立大学及び動物園等を参観し、夫れより商業会議所の歓迎式に臨み、席上、陸軍大佐ヴアイエン氏…

 1909(明治42)年11月9日(火) 渋沢栄一、佐々木勇之助に宛てて書簡を出状。グリーン氏送別会について「至急御手配有之度」

渋沢栄一書翰 佐々木勇之助宛 1909(明治42)年11月9日 (佐々木勇之助氏所蔵) 「十二月((後筆))二日入手 佐竹源三氏持参」 拝啓、爾来益御清適御坐可被成奉賀候、貴方再三之尊書ハ其時々落手披見仕候も、日々各地巡回之日程繁忙を極候為め、殆ント寸暇…

 1909(明治42)年11月9日(火) インディアナポリス到着。工場、水道などを視察。渋沢栄一は体調不良のため見学は不参加 【滞米第70日】

「インデアナポリス商業会議所」徽章(「紀念牌及徽章」 (『渡米実業団誌』巻頭折込)掲載) 『竜門雑誌』 第272号 (1911.01) p.45-52 ○青渊先生米国紀行(続) 随行員 増田明六 十一月九日 火曜日 (晴)午前六時インデアナポリス市に到着、車中にて朝食…