「渡米実業団」日録

情報資源センター・ブログ別館

 今から約100年前の1909(明治42)年、東京・大阪など6大都市の商業会議所を中心とした民間人51名が3ヶ月間にわたりアメリカ合衆国の主要都市を訪問し、民間の立場から、日本とアメリカの経済界を繋ぐパイプづくりに大きく貢献しました。
 この日録では「渡米実業団」(Honorary Commercial Commissioners of Japan to the United States of America)と呼ばれた日本初の大型ビジネスミッションの日々の出来事を、『渋沢栄一伝記資料』に再録された資料等で追いながら、過去に遡る形で掲載しています。

 1911(明治44)年1月25日(水) 日本での報道「渡米実業団と米人」(竜門雑誌) 【『渋沢栄一伝記資料』第32巻掲載】

竜門雑誌』 第272号 (1911.01) p.63

○渡米実業団と米人 渡米実業団は、曾遊の際歓待を享けたる米国各地に於ける実業団並に接伴員に対し、曩きに外務当局者を通じ青渊先生染筆の西陣織感謝状並に記念銀器の寄贈を為したるが、之に対し今回水野紐育総領事より該団に達したる報告に拠れば、到る処好評嘖々受領者は無上の満足喜悦の情を表し、又各新聞紙も右に関する記事を掲載したり、該団の此挙は日米両国人親善の増進を促すこと尠なからざるを疑はずと
(『渋沢栄一伝記資料』第32巻p.455掲載)