『渡米実業団誌』 (巌谷季雄, 1910.10) p.618-622
○第三編 第九章 雑件
第五節 帝国政府より米国政府へ謝意申入れの件
十二月一日、一行が将に地洋丸に乗組まんとするに際し、渋沢男は桂総理大臣・小村外務大臣に宛て左の電報を発したり
我実業団は本日桑港より乗船、帰朝の途に上ぼらんとす
陛下の御盛徳と国威の余光とに依り、到る処予想以上の歓待を享け、寧ろ平素に優るの健康を以て、三ケ月の米国内地の旅行を終へたるは、一行の欣幸とする所、若し夫れ意志の疏通に裨益し、国民的外交に一歩を進めたりと言ひ得べくんば、更に望外の幸なり。
団員を代表して謹んで報告す。再余
右の電報は(時間の差に依り同日午前六時東京に到着したり)。[後略・2日へ]
(『渋沢栄一伝記資料』第32巻p.382掲載)
参考リンク
- 都市詳細 サンフランシスコ - 渡米実業団
〔渋沢栄一記念財団 渋沢栄一〕
http://www.shibusawa.or.jp/eiichi/1909/city/c61_sanfrancisco.html