「渡米実業団」日録

情報資源センター・ブログ別館

 今から約100年前の1909(明治42)年、東京・大阪など6大都市の商業会議所を中心とした民間人51名が3ヶ月間にわたりアメリカ合衆国の主要都市を訪問し、民間の立場から、日本とアメリカの経済界を繋ぐパイプづくりに大きく貢献しました。
 この日録では「渡米実業団」(Honorary Commercial Commissioners of Japan to the United States of America)と呼ばれた日本初の大型ビジネスミッションの日々の出来事を、『渋沢栄一伝記資料』に再録された資料等で追いながら、過去に遡る形で掲載しています。

 1909(明治42)年11月25日(木) バーストー駅で現地邦人より絵葉書が贈られ、ベーカーズフィールドでは雨の中を数十名の邦人が訪れる。車中で在サンフランシスコ永井領事による講演 【滞米第86日】

渡米実業団誌』 (巌谷季雄, 1910.10) p.392-425

 ○第一編 第八章 回覧日誌 西部の二
     第十節 リバァサイド、及レッドランド、グランド・キヤニオン
十一月二十五日 (木) 雨
午前一時頃バースト駅に着、同地在留の同胞より、絵葉書九拾余枚を寄贈せらる。午後四時ベーカースフィルドに着、雨中を冒して数十名の日本人歓迎に来り、同地日本人会長、仏耶両教会教師等総代となりて、渋沢男に面会し、歓迎の辞並に答辞あり、十数分にて此地を発す。当地は加州油田の中心なり。午後三時より、観覧車に於て桑港領事永井松三氏の「加州と日本人排斥」と題する講演あり。(大要後に採録す
(『渋沢栄一伝記資料』第32巻p.315掲載)


参考リンク