「渡米実業団」日録

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 今から約100年前の1909(明治42)年、東京・大阪など6大都市の商業会議所を中心とした民間人51名が3ヶ月間にわたりアメリカ合衆国の主要都市を訪問し、民間の立場から、日本とアメリカの経済界を繋ぐパイプづくりに大きく貢献しました。
 この日録では「渡米実業団」(Honorary Commercial Commissioners of Japan to the United States of America)と呼ばれた日本初の大型ビジネスミッションの日々の出来事を、『渋沢栄一伝記資料』に再録された資料等で追いながら、過去に遡る形で掲載しています。

 1909(明治42)年11月16日(火) 加州分遣隊視察記(渡瀬農学士稿)

渡米実業団誌』 (巌谷季雄, 1910.10) p.435-436

 ○第一編 第八章 回覧日誌 西部の二
     第十二節 桑港附オークランド
○上略
  加州分遣隊視察記          渡瀬農学士稿
加州の農業及園芸の状態を視察する為め、中野商業会議所会頭・南博士・加藤辰弥氏及余の四名は、加州分遣隊として、十一月十六日[15日?]午後六時デンバーに於て本隊と分れ、加州に向け出発す、永井桑港領事代理は特に同行せられ、多木氏の一行又同一列車にて桑港へ先発せらる。[後略]
(『渋沢栄一伝記資料』第32巻p.356掲載)