「渡米実業団」日録

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 今から約100年前の1909(明治42)年、東京・大阪など6大都市の商業会議所を中心とした民間人51名が3ヶ月間にわたりアメリカ合衆国の主要都市を訪問し、民間の立場から、日本とアメリカの経済界を繋ぐパイプづくりに大きく貢献しました。
 この日録では「渡米実業団」(Honorary Commercial Commissioners of Japan to the United States of America)と呼ばれた日本初の大型ビジネスミッションの日々の出来事を、『渋沢栄一伝記資料』に再録された資料等で追いながら、過去に遡る形で掲載しています。

 1909(明治42)年10月22日(金) (69歳) 渋沢栄一と渡米実業団一行、ニューヨークを出発 【『渋沢栄一伝記資料』第32巻掲載】

日栄一等渡米実業団一行、ニュー・ヨークを発し、二十三日ボストンに着し、三日間滞在、其間二十四日にはニューポートのペリの墓に詣づ。二十六日ボストンを発し、ウースター及びスプリングフィールドを訪ふ。二十八日フィラデルフィアに入り、三日間滞在の後同地を発し、十一月一日ワシントンに着し、三日間滞在す。

出典:『渋沢栄一伝記資料』 3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代 明治四十二年−昭和六年 / 1部 社会公共事業 / 3章 国際親善 / 1節 外遊 / 1款 渡米実業団 【第32巻 p.235-279】

1909(明治42)年9月1日よりアメリカ合衆国に入った渋沢栄一と渡米実業団の一行が、ニューヨークに到着したのは10月12日のことでした。当初2-3日の予定だったニューヨーク滞在ですが、アメリカに上陸した日に団員の希望により「一週間延期し、総計十日となし」、10月22日にはボストンへ向けて出発しました。
ニューヨーク到着以降、ワシントンへ向けての一行の足跡は以下の通りです。