是日栄一、アメリカ合衆国シカゴ大学教授ジェー・ピー・グードを案内して、日本女子大学校を参観せしめ、後、飛鳥山邸に招きて午餐会を催す。翌四日清水満之助主催の招待午餐会、上野精養軒に開かれ、栄一臨席す。同日午後、小池国三主催の招待観能会、靖国神社境内能楽堂に開かれ、栄一同じく臨席す。同夜、旧渡米実業団有志主催の送別晩餐会帝国ホテルに開かれ、栄一出席して送別の辞を述ぶ。
出典：『渋沢栄一伝記資料』 3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代 明治四十二年−昭和六年 / 1部 社会公共事業 / 3章 国際親善 / 5節 外賓接待 / 15款 其他ノ外国人接待 【第39巻 p.56-58】
・『渋沢栄一伝記資料』第39巻目次詳細
http://www.shibusawa.or.jp/SH/denki/39.html
渡米実業団の訪米から2年後の1911（明治44）年、シカゴ大学教授ジョン・ポール・グード（John Paul Goode, 1862-1932）が来日、渋沢栄一をはじめとする渡米実業団の旧団員有志は、現地で接待員として一行と巡回し、その様子を数多くの写真に残したグード博士の歓迎会を開催しています。
送別晩餐会もたけなわになると米国国歌と君が代の合唱があり、宴の後も別室で懐旧談がなされ、解散したは午後12時でした。
この時の出席者は以下の通りです。
来賓
- ジェー・ピー・グード博士・・・・シカゴ大学教授
- シヱパウードソン博士・・・・・・グード博士の同行者
- 田中彦吉・・・・・・・・・・・・・・・元シアトル領事
- 山崎馨一・・・・・・・・・・・・・・・シカゴ領事
主人側
- 渋沢栄一 （しぶさわ・えいいち、1860-1931）
- 中野武営 （なかの・ぶえい、1848-1918。東京商業会議所会頭、東京株式取引所理事長、衆議院議員）
- 神田乃武 （かんだ・ないぶ、1857-1923。学習院教授兼東京高等商業学校教授）
- 岩原謙三 （いわはら・けんぞう、1863-1936。三井物産取締役）
- 根津嘉一郎 （ねづ・かいちろう、1860-1940。東京商業会議所議員、東武鉄道株式会社々長、衆議院議員）
- 原竜太 （はら・りゅうた、1854-1912。横浜水道局工師長、工学博士）
- 大井卜新 （おおい・ぼくしん、1834-1924。東京硫酸株式会社々長、衆議院議員）
- 小池国三 （こいけ・くにぞう、1866-1925。東京商業会議所議員、株式仲買商小池合資会社々長）
- 堀越善重郎 （ほりこし・ぜんじゅうろう、1863-1936。輸出業者堀越商会主）
- 町田徳之助 （まちだ・とくのすけ、東京商業会議所議員、絹糸商）
- 名取和作 （なとり、わさく。1872-1960。随行員。後に時事新報社社長、貴族院議員）
- 田辺淳吉 （たなべ・じゅんきち、1879-1926。随行員。建築家）
- 加藤辰弥 （随行員）
- 増田明六 （ますだ・めいろく、1873-1929。渋沢栄一の秘書）
参考：John Paul Goode （1862-1932）
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