「渡米実業団」日録

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 今から約100年前の1909(明治42)年、東京・大阪など6大都市の商業会議所を中心とした民間人51名が3ヶ月間にわたりアメリカ合衆国の主要都市を訪問し、民間の立場から、日本とアメリカの経済界を繋ぐパイプづくりに大きく貢献しました。
 この日録では「渡米実業団」(Honorary Commercial Commissioners of Japan to the United States of America)と呼ばれた日本初の大型ビジネスミッションの日々の出来事を、『渋沢栄一伝記資料』に再録された資料等で追いながら、過去に遡る形で掲載しています。

 1910(明治43)年7月2日(土) 小村外務大臣より記念品等の無税通関承諾について伝達

渡米実業団誌』 (巌谷季雄, 1910.10) p.628-629

 ○第三編 報告
     第十章 残務整理
○上略
      紀念品発送の件
[4月8日より・前略] 七月二日附を以て小村外務大臣より、右伝達に付て在米大使内田男爵と交渉の処、大使館と大蔵省と協議の結果、右は無税通関を承諾し来りたる旨伝達ありたるを以て、右紀念品は凡て各地領事館宛にて発送し、更に大使の名を以て各領事より贈呈者に伝達する事を依頼し、[後略・8月23日へ]
(『渋沢栄一伝記資料』第32巻p.454掲載)