「渡米実業団」日録

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 今から約100年前の1909(明治42)年、東京・大阪など6大都市の商業会議所を中心とした民間人51名が3ヶ月間にわたりアメリカ合衆国の主要都市を訪問し、民間の立場から、日本とアメリカの経済界を繋ぐパイプづくりに大きく貢献しました。
 この日録では「渡米実業団」(Honorary Commercial Commissioners of Japan to the United States of America)と呼ばれた日本初の大型ビジネスミッションの日々の出来事を、『渋沢栄一伝記資料』に再録された資料等で追いながら、過去に遡る形で掲載しています。

 1910(明治43)年5月15日(日) 『紀念写真帖』印刷

紀念写真帖』 (東京商業会議所内渡米実業団残務整理委員, 1910.05.15印刷)

渡米実業[団]の旅程は合衆国を横断して九旬を径過し、航海の日子を合せ実に四閲月、其間団員一家族の如く能く約束を守り体面を重むし、以て観風察俗の実を全ふするを得たり、茲に解団に当り団員及ひ同行米国委員の小照を蒐集し、石印に付して此帖を作る、是れ啻に今日の記念のみならす、他年剪灯話旧の好下物たらむ乎、因て一言を述へて帖首に弁すと云爾
  明治四十二年十二月           青渊 渋沢栄一
                            [印] [印]
(『渋沢栄一伝記資料』第48巻p.146掲載)