「渡米実業団」日録

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 今から約100年前の1909(明治42)年、東京・大阪など6大都市の商業会議所を中心とした民間人51名が3ヶ月間にわたりアメリカ合衆国の主要都市を訪問し、民間の立場から、日本とアメリカの経済界を繋ぐパイプづくりに大きく貢献しました。
 この日録では「渡米実業団」(Honorary Commercial Commissioners of Japan to the United States of America)と呼ばれた日本初の大型ビジネスミッションの日々の出来事を、『渋沢栄一伝記資料』に再録された資料等で追いながら、過去に遡る形で掲載しています。

 1909(明治42)年12月13日(月) 荷物整理。常議員会で解団後の残務整理について打ち合わせ 【航海第13日】

渡米実業団誌』 (巌谷季雄, 1910.10) p.443-458

 ○第一編 第九章 帰航日誌
     第三節 船中の下
十二月十三日 (月) 晴
 荷物を取調べ、チェツキと引合せを為す、午後常議員会を図書室に開き、解団後の団務整理の件を打合す。夜に入り中甲板に船員等の柔道・角力等あり。角力三番勝負に賞を懸けしに、血気の若者熱衷に過ぎて、為めに負傷せる者あるに至る。
(『渋沢栄一伝記資料』第32巻p.379掲載)