「渡米実業団」日録

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 今から約100年前の1909(明治42)年、東京・大阪など6大都市の商業会議所を中心とした民間人51名が3ヶ月間にわたりアメリカ合衆国の主要都市を訪問し、民間の立場から、日本とアメリカの経済界を繋ぐパイプづくりに大きく貢献しました。
 この日録では「渡米実業団」(Honorary Commercial Commissioners of Japan to the United States of America)と呼ばれた日本初の大型ビジネスミッションの日々の出来事を、『渋沢栄一伝記資料』に再録された資料等で追いながら、過去に遡る形で掲載しています。

 1909(明治42)年11月21日(日) インペリアル・ヴアレー視察記(高辻奈良造氏報告摘要)

渡米実業団誌』 (巌谷季雄, 1910.10) p.409-412

 ○第一編 第八章 回覧日誌 西部の二
     第七節 インペリアル・ヴアレー視察記
                (高辻奈良造氏報告摘要)
カリフオルニア州ロスアンゲレス市に於ける「エンジニアース・エキスプロレーション・コンパニー」の社長イーストン氏の嚮導に依り、メキシコ国に於けるインペリアル・ヴァレー視察の途に上る。一行は南農学博士・渡瀬農学士・神野金之助君及び余の四人にして之に我団同伴の羅府商業会議所代表者オスボーン氏を加へたり。即ち一行六人、ロスアンゲレス「サウザン・パシフィック」鉄道会社の停車場より、十一月二十一日午後八時過ぎの列車に同乗し、インペリアル・ヴァレーに向ふ、[後略・22日へ]
(『渋沢栄一伝記資料』第32巻p.352掲載)

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