「渡米実業団」日録

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 今から約100年前の1909(明治42)年、東京・大阪など6大都市の商業会議所を中心とした民間人51名が3ヶ月間にわたりアメリカ合衆国の主要都市を訪問し、民間の立場から、日本とアメリカの経済界を繋ぐパイプづくりに大きく貢献しました。
 この日録では「渡米実業団」(Honorary Commercial Commissioners of Japan to the United States of America)と呼ばれた日本初の大型ビジネスミッションの日々の出来事を、『渋沢栄一伝記資料』に再録された資料等で追いながら、過去に遡る形で掲載しています。

 1909(明治42)年11月19日(金) 日本への発電「モルモン宗の歓迎」(竜門雑誌)

竜門雑誌』 第259号 (1909.12) p.40-49

△モルモン宗の歓迎(ローサンゼルス十一月十九日発電)
十六日は終日列車内にてロツキー山脈中の絶景を賞し、愉快なる旅行を続けつゝ、十七日午前無事ソルト・レーキに着、彼の有名なるモルモン宗本山の歓迎を受け寺院管長スミス氏に会見す、夫れより市内及兵営等を観覧し、直ちに出発し、其途上サクラメント、サンジヨース等に立寄る予定なりしも、之れを省略して十八日午後四時デルモントに着、同地海岸の風光絶佳なる個所を撰びて、セブンチーン・マイルス・ドライブ試み、夜に入りてはデルモント・ホテルに立寄り、夫れよりローサンゼルスに向ひ、十九日午後同地着、直ちにサン・ペドロ港に赴き、汽船にて同港防波堤を巡覧、夕刻ローサンゼルスに帰り、アレキサンドリア旅館に入る、夜間は一同休憩せり
(『渋沢栄一伝記資料』第32巻p.322掲載)

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