「渡米実業団」日録

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 今から約100年前の1909(明治42)年、東京・大阪など6大都市の商業会議所を中心とした民間人51名が3ヶ月間にわたりアメリカ合衆国の主要都市を訪問し、民間の立場から、日本とアメリカの経済界を繋ぐパイプづくりに大きく貢献しました。
 この日録では「渡米実業団」(Honorary Commercial Commissioners of Japan to the United States of America)と呼ばれた日本初の大型ビジネスミッションの日々の出来事を、『渋沢栄一伝記資料』に再録された資料等で追いながら、過去に遡る形で掲載しています。

 1909(明治42)年11月6日(土) 日本への発電「カーネギー製鋼所参観」(竜門雑誌)

竜門雑誌』 第258号 (1909.11) p.46-47

カーネギー製鋼所参観(ピツツバーク十一月六日発電)
昨朝(五日)九時到着、直ちに特別仕立の汽車にてホームスチートに有名なるカーネギー製鋼所を観覧し、同所にて午餐を饗せらる、午後はウエスチンホース電機工場を参観し、夜は渋沢団長・各会頭水野総領事其他重なる者数十名同会社の晩餐会に招かれ、其後一同と共にカーネギー・ホールに音楽会に招かる、尚ほ本日(六日)は合衆国硝子製造所・ヘイツ缶詰工場等を参観し、午餐を饗せられ、夜はレセプシヨンに臨み、直ちにシンシンナチーに向ふ筈なり
(『渋沢栄一伝記資料』第32巻p.319掲載)


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