「渡米実業団」日録

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 今から約100年前の1909(明治42)年、東京・大阪など6大都市の商業会議所を中心とした民間人51名が3ヶ月間にわたりアメリカ合衆国の主要都市を訪問し、民間の立場から、日本とアメリカの経済界を繋ぐパイプづくりに大きく貢献しました。
 この日録では「渡米実業団」(Honorary Commercial Commissioners of Japan to the United States of America)と呼ばれた日本初の大型ビジネスミッションの日々の出来事を、『渋沢栄一伝記資料』に再録された資料等で追いながら、過去に遡る形で掲載しています。

 1909(明治42)年10月27日(水) 日本への発電「弔旗を掲げて迎ふ」(竜門雑誌)

竜門雑誌』 第258号 (1909.11) p.43-46

△弔旗を掲げて迎ふ(リーデイング十月二十七日発電)
今朝ニユーアークに着、直ちに市役所の歓迎会に臨み、夫れより各方面の工場を参観し、午後はクリユーゲル・オーデトリユームに午餐会あり、席上上院議員・市長等の友情に富める演説あり、散会後一同はエデイソン氏の電気試験所に赴く、同氏夫婦は特に一行を歓待し、新式活動写真を一行の観覧に供したるが、当日同市が到る所日本国旗に黒布を纏ひて、伊藤公爵薨去の弔意を表されありし事は他境にある一行をして最も深甚なる感を懐かしめたり
(『渋沢栄一伝記資料』第32巻p.261掲載)


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