「渡米実業団」日録

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 今から約100年前の1909(明治42)年、東京・大阪など6大都市の商業会議所を中心とした民間人51名が3ヶ月間にわたりアメリカ合衆国の主要都市を訪問し、民間の立場から、日本とアメリカの経済界を繋ぐパイプづくりに大きく貢献しました。
 この日録では「渡米実業団」(Honorary Commercial Commissioners of Japan to the United States of America)と呼ばれた日本初の大型ビジネスミッションの日々の出来事を、『渋沢栄一伝記資料』に再録された資料等で追いながら、過去に遡る形で掲載しています。

 1909(明治42)年10月9日(土) 日本での報道「9月28日から10月7日までの動向」(東京経済雑誌)

東京経済雑誌』 第60巻第1511号 (1909.10.09) p.688

    ○渡米実業団の消息
我渡米実業団は九月二十八日深夜汽車にてシカゴを発し、サウスベンドに赴き、夫より二十九日クランドラピツトに入り、駐日大使オブライエン氏に邂逅し、盛なる午餐会あり、同夜直にデトロイトに向ひ、此に留ること三日にして、十月三日クリーブラントに入り、此処にて代表者六名は、欧米巡遊中の久邇宮殿下に拝謁の為めバツフアローに赴き、一旦クリーブランドに引返したる後、更にバツフアローに乗込み七日まで同地に滞在せり、クリーブランドに在る時、会議所以外の団員に不平ある旨聯合通信社は電報したるが、水野総領事の電報によれば随員中には多少不平を洩せる者あるが如し
(『渋沢栄一伝記資料』第32巻p.199掲載)


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