「渡米実業団」日録

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 今から約100年前の1909(明治42)年、東京・大阪など6大都市の商業会議所を中心とした民間人51名が3ヶ月間にわたりアメリカ合衆国の主要都市を訪問し、民間の立場から、日本とアメリカの経済界を繋ぐパイプづくりに大きく貢献しました。
 この日録では「渡米実業団」(Honorary Commercial Commissioners of Japan to the United States of America)と呼ばれた日本初の大型ビジネスミッションの日々の出来事を、『渋沢栄一伝記資料』に再録された資料等で追いながら、過去に遡る形で掲載しています。

 1909(明治42)年9月19日(日) 太平洋聯合商業会議所会頭ローマン、タフト大統領へ特製徽章を捧呈 【滞米第19日】

渡米実業団誌』 (巌谷季雄, 1910.10) p.576-582

 ○第三編 第五章 徽章及び金牌伝献の件
    第二節 金剛石入金製徽章
[1日より・前略] 一行が九月十九日ミネアポリスに於て、大統領タフト閣下に謁見するの栄を得たるとき、会頭ローマン氏は、該特製徽章の一を捧げて、恭々しく大統領に呈したる所、タフト氏は凝視稍々久くして、深く其美麗なるを嘆賞し、此徽章は日本実業団渡米の愉快を紀念すると共に、幾久しく保存すべき旨を述べられたり。[後略・11月3日へ]
(『渋沢栄一伝記資料』第32巻p.450掲載)